感染したかも?まずここを読む

【書評】専門書なのに徹夜で読みたくなる? セキュリティ担当者の新バイブル『Project Zero Trust』が凄かった

書籍・資料紹介

【PR】本記事には、書籍『Project Zero Trust』のアフィリエイトリンク(Amazon)を含みます。

本記事は、George Finney『Project Zero Trust』(Wiley、2022年)を運営者が紹介する書評です。本記事の場面や台詞の描写は運営者による要約・脚色を含み、本の原文の引用ではありません。

「ゼロトラストを勉強しなきゃいけない。でも、NISTのドキュメントやベンダーの分厚いマニュアルを読むと3分で寝落ちしてしまう……」

そんな悩みを持つ全ての情シス担当者、エンジニア、そして経営者に朗報です。
「読み始めたら止まらない」セキュリティの専門書が存在することをご存知でしょうか?

それが、George Finney氏の著書『Project Zero Trust』(Wiley社)です。

本書は、単なる技術解説書ではありません。ランサムウェア被害に遭った架空の企業を舞台にしたビジネス小説です(出版社は「fictional narrative(架空の物語)」の形で書かれた本と紹介しています。Wiley、書籍紹介ページ)。
今回は、ZTRラボが「全情シス必読」と推すこの名著の魅力を紹介します。

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Project Zero Trust: A Story about a Strategy for Aligning Security and the Business (Amazon)

ZTRラボでは本書をもとにした物語連載と技術補講を公開しており、全記事を『Project Zero Trust』特集ページにまとめています。

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どんな本?:『The Phoenix Project』のセキュリティ版

DevOps界隈には『The Phoenix Project(フェニックス・プロジェクト)』という、物語形式でIT業務改革を学ぶ伝説的な本があります。
この『Project Zero Trust』は、運営者の見方では、まさに「セキュリティ版フェニックス・プロジェクト」と言える一冊です。

あらすじ:悪夢の「初出社」

主人公のディラン(Dylan)は、フィットネス機器メーカー「March Fitness」に、新任のITセキュリティ責任者(IT Security Director)として入社します(Wiley、書籍紹介ページ)。
希望に胸を膨らませて迎えた初出社の朝、彼を待っていたのは……

  • 社内ネットワークの全滅
  • ランサムウェアによる身代金要求
  • パニックになり紙のメモで走り回る社員たち

ゼロトラストを全社の戦略にすると決めたのはCEOのOlivia。インシデント対応と復旧の指揮はCIOのNoorが執り、ディランは入社初日にして、「ゼロトラスト導入プロジェクトのリーダー」を打診されます。「少し時間をとって考えてほしい」と言われた彼は、第1章の終わりで会社に残ることを決めます(Wiley、第1章の試し読み)。

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なぜ、この本が「実務」に役立つのか?

運営者が考える本書の良さは、次の3点です。

1. 「製品」ではなく「戦略」が学べる

多くの入門書は「SASEとは何か」「EDRとは」といったツールの説明に終始します。
しかし本書では、ゼロトラストは「買える特定のツール」ではなく、各社の事情や今あるツール・プロセスに合わせて組み立てるものとして語られます(Wiley、第1章の試し読み)。目次でも、第2章の章題は「Zero Trust Is a Strategy(ゼロトラストは戦略である)」です。
「ゼロトラスト=高い製品を買うこと」という誤解が、この本を読むと氷解します。

2. 「セキュリティと事業」の足並みをそろえる視点がわかる

運営者の見方では、セキュリティ担当者が苦労しやすいのは、ハッカーへの対処よりも「利便性を優先したい社内の声」との調整です。

  • 開発部門とセキュリティをどう両立させるか(目次:第6章「Zero Trust DevOps」)
  • セキュリティの取り組みを事業とどう整合させるか(出版社の紹介文:「Concrete strategies for aligning your security practices with the business」)

副題の「Aligning Security and the Business(セキュリティと事業の足並みをそろえる)」が示すとおり、事業部門との足並みのそろえ方こそが、日本の情シスが最も必要としている視点かもしれません。

3. 「机上演習」まで網羅

目次では、第10章が「The Tabletop Exercise(机上演習)」にあてられています。
付録Cには、机上演習のシナリオ(イベント一覧)のサンプル「Sample Zero Trust Master Scenario Events List」も収録されており、自社で机上演習を企画する際の参考になります(Wiley、目次)。

要点を先につかみたい方は『Project Zero Trust』全章要約を、物語として追いたい方は【物語連載】Vol.1 覚醒編からどうぞ。

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こんな人におすすめ

  • 情シス担当者:
    「なぜセキュリティが必要か」を上司に説明する言語化能力が身につきます。
  • 経営者・マネージャー:
    技術的な詳細がわからなくても、「組織としてどう動くべきか」というガバナンスの勘所がわかります。
  • 英語の技術書に挑戦したい人:
    小説形式なので文脈が追いやすく、専門用語も自然に入ってきます(※2026年10月時点で、版元Wileyおよび国内書店(Amazon.co.jp)では邦訳を確認できませんでしたが、DeepLなどを使いながらでも読む価値があります)。
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結論:これは「読む防災訓練」だ

サイバー攻撃は「起きるか起きないか」ではなく「いつ起きるか」の問題です。
実際に被害に遭ってから学ぶコストは、本1冊の値段(出版社の定価はペーパーバックで28ドル)とは比べものにならないほど大きくなるおそれがあります。

主人公ディランと共に「地獄」を体験し、ゼロトラストという「希望」を実装する旅に出かけませんか?
読み終えた後、あなたのセキュリティに対する解像度はきっと上がっているはずです。

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連載と技術補講の全記事は、『Project Zero Trust』特集ページから読めます。

最終更新:2026年10月1日(出版社の公開資料と一次情報に基づき事実関係を修正)

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